縄文海進時代の遺跡
星野遺跡は、栃木県栃木市星野山口付近にある縄文海進時代の遺跡です。
付近は永野川流域にあり、永野川に沿って同様の遺跡が他にも散在しています。
旧石器時代の石器に似た遺物が、畑を耕していた所から発見されたのをきっかけに調査が行なわれ、その後遺跡記念公園・遺跡記念館が作られ、訪れる者も増えました。
発掘の結果は原人が活躍した前期旧石器時代で約8万年前の遺跡として発表されましたが多くの疑問が残っています。
厳密には旧石器時代の遺跡の新発見がなされた記念の場所ではなく、その探索が初めて行なわれた記念の場所と、現在では考えられています。
星野遺跡は、1966年(昭和41年)、史跡として市指定文化財となりました。1965年(昭和40年)の発掘調査で、縄文時代前期(5~6千年前)と中期(4~5千年前)の地層から7戸の住居跡や倉庫跡が見つかりました。現在はその内、前期の住居跡1棟、中期の住居跡1棟、倉庫跡1棟の3棟を復元して一般に展示・公開しており、周辺も憩いの森公園として整備されています。
また、近くの星野遺跡地層たんけん館では、約10メートルの深さまで地層を垂直に掘った断面が見られ、長い年月をかけて火山灰や軽石が降り積もってできた関東ローム層が良く理解できる施設となっています。
栃木県栃木市星野町365