不老橋は、和歌山県にある歴史的な石橋で、嘉永3年(1850年)に着工し、翌年の嘉永4年(1851年)に完成しました。このアーチ型の石橋は、当時の紀州藩10代藩主であった徳川治宝の命により建設され、13代藩主徳川慶福の治世中に架けられました。橋は、片男波松原にあった東照宮御旅所の移築に際して建設されたものです。
不老橋は、徳川家康を祀る東照宮の祭礼である和歌祭の際に、徳川家や東照宮関係者が御旅所に向かうために使用された「お成り道」に位置しています。橋のアーチ部分は肥後熊本の石工集団によって施工され、勾欄部分は湯浅の石工、石屋忠兵衛による製作と推定されています。
この橋は、その歴史的背景と美しい構造で知られ、和歌山県の重要な文化遺産の一つとして現在も多くの人々に親しまれています。
和歌山県和歌山市和歌浦南3丁目