日本三大霊山に数えられている恐山
イタコの口寄せで有名な恐山は、高野山、比叡山と並び、日本三大霊山に数えられています。
ところどころ硫黄泉が湧出し、亜硫酸ガスで岩肌が焼けて、この世の風景とは思えないような幻想的な地形に、ある者は地獄を想い、ある者は極楽を想う、その不思議な想いに浸ってしまうのです。
血の池地獄、重罪地獄、地獄谷、賽の河原、極楽浜、三途の川と名付けられた礼状は四季折々に色を変える宇曽利山湖の湖面と異様なまでにマッチした美しさがあります。
恐山のイタコ
イタコとはあの世に旅立った亡き人と残された人とをこの世で巡り合わせ、お互いの思いを伝えあうお手伝いをする人達のこと。
イタコの口寄せで有名な恐山ですが、実はイタコは恐山には住んでいません。
イタコの方々が恐山にやってくるのは夏と秋の大祭、大祭典(毎年7月20日~24日)と秋祭典(毎年10月第2週の三連休)の期間中だけ。
明治時代には青森県内に400人ほどいたと言われているイタコですが、現在は人数も少なくなり後継者不足に苦しんでいるそうです。
三途の川
こちらは死者の魂が、死出の山を越えて辿りつく「三途の川(葬頭河)」。
冥界でみる三途の川は”川幅4000km”もある大きな川ですが、恐山では宇曽利山湖から流れる天津川が「三途の川」と称されています。
恐山での体験談
これは数年前、弘前大学に通っていた友人から聞いた話です。
大学の同級生、男女6人ほどのグループでドライブがてらに恐山へ出かけた時の話。
恐山には温泉もあるし、宿坊で合宿しようということで出かけたそう。
みんな県外から青森に来た人たちばかりだったそう。
恐山、霊山でイタコがいるくらいの知識しかなくて割と軽い気持ちで行っちゃった。
グループの中に1人、霊感が強い女の子がいたそうで恐山へ向かう社内で既に気分が悪そうな感じ。
友人は山道で車に寄ったのかな?って思っていたそうで、その時は特に何も思わなかったそうです。
恐山についてからもその子はとても具合が悪そうで、夜になるとさらにそれはひどくなり夕飯も食べられないほど。
男女別の部屋で2部屋予約していたので、一つの部屋に布団を敷いてその子は休ませることにして、残りの5人は隣の部屋で酒を飲んでいた・・
急に隣で叫び声が・・・その子が窓の方を見つめてものすごい形相で外を見ている。
でも他のみんなには何も見えない。
その子いわく、人影が無数に見えるんだそうだ。
とにかくその子を落ち着けて、その日は6人同じ部屋で電気をつけながら雑魚寝したそう。
翌朝、昨日の部屋を見に行くと窓に無数の手形が・・・・
という話を友人から聞いたことがあります。
それ以来、大学生活で恐山には二度と行くことは無かったんだって。
正式名: 恐山 伽羅陀山菩提寺