湯郷温泉の温泉宿、季譜の里の滞在記
湯郷温泉は兵庫県との県境に近い岡山県中部に位置する温泉郷です。美作ICから車で10分ほどのアクセスの良さで、周辺にはゴルフ場が点在します。
神戸在住の私は、年に一度はゴルフ仲間と宿泊パックを利用することが多く通い慣れた温泉地でした。
仕事をリタイアした時に、妻にせがまれて選んだのが、季譜の里でした。少し高めの価格帯ながら、知人にも「フロアが畳だよ」と聞いて当時、興味を持ったのを覚えています。
温泉旅行が主体の夫婦旅は、さほど観光もせず、旅館で気ままに過ごすのが私たちのスタイルです。
遅い朝食すませ中国自動車道をゆっくり走りながら、サービスエリアのたびにトイレ休憩をはさんだノロノロ旅でも、チェックイン10分前に到着しました。
玄関前のアプローチは広く、駐車場はどこだとキョロキョロしてると、すぐに係りの人が来て、車の移動もしてくれました。
バレーサービスと言うか、繁忙期の対応はわかりませんが、すぐに案内してもらった先に、畳のエントランスが視界いっぱいに広がります。
スリッパなしに過ごせる解放感が予想以上に心地よかったです。後で花の宿のコンセプトを知りましたが、花には全く知識のない私ながら、色んな花が控えめに配置された、シンプルな調度に落ち着きを感じます。
一番驚いたのはスタッフさんが、若いこと。どこで出会っても笑顔だったこと。これは滞在中、館内を移動する時に感じたことです。日本全国、いろんな温泉宿を巡った中では、特に印象に残ってます。
露天風呂付客室など、いろんな客室タイプがありますが、最近は大浴場で旅人の観察をするのが、楽しみになったため、妻が選んだ和会席のプランの一般和室をチョイスしました。
到着後、さっそく大浴場へ、夕食後の貸し切り露天風呂を予約しておいて、いざ案内された食事処へ、半個室のブースに用意された食前に座ると、テーブル一杯に並んだ品々。
頼んだ生ビールが到着する前に、食前酒に口をつける。甘めの梅酒かスパークリング系のものだが、銘柄は忘れました。妻はおかわりしていましたが。
木のトンカチのようなものが目に留まり、アイスドームのような器があって、なるほど、これで割るのだと納得します。この記憶が鮮明で、中のものの記憶が怪しく、恐らくお造り何種盛りだったと思います。
食レポにもなりませんが、スタッフさんの距離感はピカ一です。
食後は館内を少し散策して花や絵画を見て回り、予約した時間に貸し切り風呂に入りました。
泉質はアルカリ性塩化物泉と言われる窒素ガスを含んだ泡が特徴の療養泉です。その時は感じなくても旅行から帰った時に体の軽さを感じる、わずか一泊でもおすすめの湯です。
翌朝、3回目の温泉に浸かって、朝食も完食。ゆっくりした時間が過ごせました。グループ向けにカラオケルームがある以外は、静かに過ごせる宿です。
つい先日、宿からの特典DMが届いていました。また機会があれば、訪ねてみたいと思います。素足でまったり過ごせる良い温泉宿でした。
この宿ばかりではありませんが、車で出発した私たちを、いつまでも手を振って見送っていただいた季譜の里のスタッフさんに心から感謝いたします。
湯郷温泉周辺はゴルフ場や宿とタイアップした陶芸や乗馬などの体験プログラムもあり、冬には雲海ツアーなどもあります。
私たちは帰り道に宮本武蔵の墓に立ち寄りました。岡山らしい緑の深い山々に囲まれた湯郷温泉をぜひ訪ねてみてください。
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