日本一周の3泊目、4泊目は新潟の秘湯・栃尾又温泉に連泊でプチ湯治です。東日本も本格的に梅雨入りで新潟も大雨…。4日目は温泉に入り浸りで宿でゆっくり過ごしました。
栃尾又温泉でプチ湯治
栃尾又温泉は新潟県魚沼市にある8世紀開湯と伝わる小さな温泉。秘湯を守る会の宿である自在館を始めとして神風館・宝巌堂と3宿で源泉掛け流しの大浴場「霊泉の湯」を共有している珍しい温泉街。大浴場「霊泉の湯」には、「したの湯」「うえの湯」「おくの湯」がありこの3つのお風呂が3宿の共同浴場でもあります。
温泉街は非常にこじんまりとしていて湯治村みたいな雰囲気。各宿がそれぞれ非常に近くにありそれぞれの宿は渡り廊下でつながっています。
神風館に投宿
『KOUのふわふわ温泉』KOUさんのブログを読んで栃尾又温泉に泊まるなら神風館やっ!と神風館を予約。こちらの宿は2泊~しか予約ができず、2泊3日のプチ湯治です。
ちなみに栃尾又の3宿はポジショニングみたいなのがあって、下のような感じ。
*神風館・・・湯治の宿
*自在館・・・旅館・湯治タイプ
*宝巌堂・・・高級旅館・湯治タイプ
おひとりさまなら神風館か自在館かなって感じ。
外観は割と現代風な建物ですが、中に入るとしっかり湯治宿の雰囲気。あ、湯治宿の匂いがする…(完全に主観です)
チェックインを済ませ、ご主人にお風呂の説明や館内の設備をサクッと教えていただいてお部屋へ。タオルは廊下にかけて干すタイプになっていました。機能的かつ部屋に人がいるかどうかも把握できるのでいいですね、これ。
宿のご主人に案内してもらい2階のお部屋へ。向かいの自在館さんが見えるシンプルなお部屋。一人で十分広く使える大きさ。ちなみに食事は朝・夕ともにお部屋で食べます。この可愛いちゃぶ台が食卓に♡昭和や・・・
小タオル・バスタオル・浴衣など一通りの装備は揃っています。湯治宿ってバスタオル類の貸出もなかったりする宿も多いのでありがたい。お茶類やロビーではコーヒーの用意も有りました。歯ブラシもロビーに置いてあって自由に使っていい感じだった。
ロビーには貸本もあり雑誌や小説・漫画があります。館内に自動販売機はありませんが、冷蔵庫の中にビールや日本酒、サワー、ペットボトルのお水やお茶が用意してあって、備え付けのノートに部屋番号を書いておいてチェックアウト時に精算する仕組みになってました。
ご主人によると温泉は2時間くらい入る人もいます。でも疲れると思うので1時間の人もいます。とのこと。栃尾又温泉には3つの共同浴場がありますが、毎日男女入れ替え制。宿泊した当日は『したの湯』『おくの湯』が女性浴場、『うえの湯』が男性浴場になってました。写真でよく紹介されている温泉は『したの湯』なので、まずはそちらに入るのがいいですよと教えてもらいました。なるほど、オッケー入ります!
趣が溢れすぎる『したの湯』
『したの湯』は自在館の地下にある温泉で80段ほど階段を降りたところにあります。『うえの湯』『おくの湯』は専用の建物で一緒になっているので、この『したの湯』だけが離れている感じですね。
やっぱり『したの湯』が一番人気らしく、いつ入っても混んでる感じ。80段の階段はなかなかに長く…川の側まで降りていくので下へ下へ下っていきます。源泉に一番近いお風呂もこの『したの湯』なんですって!
※浴場は撮影禁止です、WEBより拝借
『したの湯』はお湯に浸かるのみで、洗髪や体を洗うことはできません。
まずは『おくの湯』で髪の毛と体を洗ってから『したの湯』に入ったんですが、『おくの湯』『うえの湯』は近代的なお風呂の雰囲気ですが岩風呂で川沿いにあるので風情があります。
加熱すると効能が薄れると言われるラジウム温泉では、体温と同じほどのぬる湯で入ります。昔は一晩中風呂につかる夜詰めという風習もあったそう。ラジウム泉の効能を実感したいならとにかく長く入れ!
2泊3日で8時間、湯に浸かっていた…
っていうことで、宿のご主人の助言を守って
1日目=チェックイン後に1時間・夜ご飯後に2時間。2日目=早朝1時間・昼ご飯後に2時間・寝る前に1時間。3日目=早朝に1時間。
っていう感じで湯治ライフ。お湯の効能なのか仕事していないストレスフリーのせいなのか、体が軽い!!お腹がめっちゃすくし快便(笑)3ヶ月前の交通事故の後遺症で両腕に痺れがあったんですが、この2泊中は痺れを全然感じなかったので、このお湯はホンマにすごいのかも・・・。
最初にお風呂の扉を開けたとき(初体験はおくの湯)かなり面食らいました(笑)普通のお風呂ってお湯があったかいので浴場がもくもくとしているし、お喋りしてるおばちゃんなんかもいて活気があるイメージじゃないですか?栃尾又は違うんです。
お湯の温度が低いので浴場はもくもくしてない、超静か、人が浴槽の湯に溶けてるみたいにみんなプカプカ浮いてる、まるで人間が培養されているかのような光景でした(笑)そしてみんな表情も溶けていて口が半開きになっている…最初、やべーとこにきちまったなぁと、体温よりも低い湯の中で寝ることもできずやることもなくモジモジしていましたが、2泊したらすっかりわたしも培養人間の一員に(笑)ぼーっと無になったり、本を読んだり、うつらうつらしたり…超気持ちいい3日間だったな。
ただお湯の温度の低さに体が慣れていないのか2ターン目くらいまで咳き込んでしまって苦しかった…気管支が弱いのかも。
ちゃんとお腹が空く湯治飯が最高
食事は毎日夜6時、朝8時に宿の方がお部屋に運んできてくれます。食べ終わったら廊下に出しておけば片付けてくれるという気楽なシステム。1日目はお刺身、焼き魚、山菜などなど。非常に健康的な食事。ご飯は3膳分くらいあって食べきれませんでしたが、大満足。多すぎず少なすぎずちょうどいい感じ。
朝ご飯。ご飯とお味噌汁と副菜というバランス良い食事。前日の夜、しっかりご飯食べたのに朝ちゃっかりお腹すくのが人間の不思議…普段は朝ご飯、昼ご飯すらも食べないことが多いので、旅に来るとしっかり規則正しくご飯食べられるのがいいですね。しかも多すぎる旅館飯じゃなくて、こういうのがいいんだよなぁ。。
2日目はずーっと雨。3日目、あぁまだしばらくここにいたいなぁと後ろ髪ひかれつつ…日本一周の旅、再開。3日目は昨日までの雨が嘘のように快晴だった。1泊2食付で楽天からの予約で1万円以下!また湯治に来たいけど、神戸からだとかなり遠いなぁと。
栃尾又温泉 神風館memo
栃尾又の湯治宿神風館「一週間入れば、一年間風邪をひかぬ」と言われる名湯。ぬる湯に浸かって効能を体感。
JR小出駅よりバスにて30分