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東北の耶馬渓と称される抱返り渓谷
新緑と紅葉の名所である抱返り渓谷は田沢湖と角館を流れる玉川中流に続く全長10kmの渓谷です。
以前は人がすれ違うときにお互いに抱きかかえるように返さなければ通れなかったほど、狭く険しい山道だったことから、「抱返り」と呼ばれるようになりました。
※冬季は通行止めになります。
抱返神社
秋田県田沢湖にある抱返り県立自然公園内には、古くからの歴史を持つ神社があります。
この神社の起源は寛文13年(1673年)に遡り、当時荒川尻村の村人たちが抱返りの玉川から用水路を引いて田畑を開拓しました。
しかし、ひどい日照りが続き水不足に悩まされた村人たちは、抱返りの水源で雨乞いを行いました。
すると、たちまち大雨が降り注ぎ、村人たちは救われました。
喜びのあまり、新しい社殿を建て、抱返りの水尺大明神を祀ったのです。
また、その際に大和国(現奈良県)の丹生川神社から分霊を迎えて祀ったとも伝えられています。
現在、神社の御祭神は水波能売神(みずはのめのかみ)であり、雨乞いの神、龍神、水分神、養蚕の守護神として信仰されています。
この神社は、抱返り渓谷の遊歩道の入口に位置しており、渓谷への散策を楽しむことができます。
抱返り渓谷は、東北の耶馬渓とも称される美しい渓谷で、両岸の絶壁の谷合を玉川が流れています。特に秋には、その水面に見事な紅葉が映し出され、訪れる人々を魅了します。
秋田県仙北市田沢湖卒田
JR田沢湖駅より車で20分
JR田沢湖駅より車で20分