青森旅行記④恐山からの大間へ。下北半島1周嗚呼。
旅した日:2018年8月中旬
青森旅行記③の続きの記事です。
前日の宿、浅虫温泉にはかなり夜遅く到着したので周りがどんな感じが全く分からなかったけど、きれいなところやった!
朝、ちょっとだけ早起きをして海岸の方まで散歩。
浅虫港から800メートルのところにある湯ノ島がめっちゃキレイに見えました。
小さく見える鳥居は弁財天宮だそうです。
船でしか行けない・・・。
浅虫にも水族館やらいろいろと観光的なところはたくさんあるっぽかったけど、今日の目標は下北半島1周ドライブ完走!!なので、ちょっと急ぎ目に浅虫温泉を後にしました。
途中でトイレ休憩に寄った下北名産センター。
ほたてほたてほたてほたてほたてー!っていうくらい、ほたて推し。
推し貝、ホタテ。
下北半島を周るなら、ここに行かねばならぬだろう。
というか是非とも行ってみたかった恐山へ。
むつ市内から割と近いので思っていたよりもアクセス便利でした。
車道に突然現れた「霊場恐山」の門。
天気がいいせいもあっておどろおどろしい雰囲気はありません。
むしろ爽やか。
友人の話とか都市伝説的な噂なんかで、恐山→恐ろしい山→イタコ→黄泉の国とつながってる→幽霊が沢山いそう→常に曇っていて薄暗いおどろおどろしい雰囲気
霊感強い人は山に入っただけで涙が止まらなくなる・・・とかそういうイメージで、絶対取りつかれないようにしよう!と気合十分で訪れたんだけど、拍子抜けするくらい平和な雰囲気・・・。
空はスカッと晴れて、視界を遮るものはなく、むしろここは気がいい場所なんじゃないか?
いいや、かなりのパワースポット感。(そういうのよくわからないけど)
賽の河原っぽい
恐山の敷地内には無料で入れる温泉施設があります(施設というか温泉小屋みたいな感じ)
無料と言いましたが、入山料はかかりますのでご注意です。
「古滝の湯(男性)」「冷抜の湯(女性)」「薬師の湯(男女交代制)」「花染の湯(混浴)」の4つの湯小屋があるそうです。
生憎お風呂セットを持ってきていなかったのでわたしは入浴しなかったんだけど、いろんな人が興味本位で小屋の中を覗いていたので、入浴している人がいたらかなり嫌だろうなぁと思いました(笑)
下北地方では「人は死ねば(魂は)お山(恐山)さ行ぐ」と言い伝えられているんだそう。
足元には大小の石がゴロゴロとしていて、歩くたびにざくっざくっとした感触。
一歩一歩踏みしめて歩く。
山中の奇観を仏僧が死後の世界に擬しているんだそうですが、怖いとか不気味とかそういった感じはしなかったです。
ただただ照り返しがまぶしくてくらくらしちゃいます。
Wikipediaで事前に仕入れた情報によると、明治・大正期にはこんな俗説があったそう。
「恐山に行けば死者に会える」
「河原に石を積み上げ供物をし声を上げて泣くと先祖の声を聞くことができる」
「恐山の三大不思議(夕刻に河原に小石を積み上げても翌朝には必ず崩れている、深夜地蔵尊の錫杖の音がする、夜中に雨が降ると堂内の地蔵尊の衣も濡れている)」
奥に見えるのが、恐山山地の剣山の噴火で形成された宇曽利湖。
山なのに砂浜がある光景がとても不思議でした。
極楽浜っていう説明書きがありましたが、極楽って本当にこんな感じなのかもと思ってしまうほど美しく、静かな場所でした。
この湖、強い酸性なので動植物がほとんど生息できないため透明度が非常に高いんだそうです。
エメラルドグリーンに輝く湖面はずっと見ていても飽きない。
たまに風が吹いて、ぴたっと止んで、また吹いて湖面が揺れてててててててて…思考がばぐりそう(笑)
年配の女性がひとりベンチで座って穏やかな表情で遠くを見ている姿が何故かずっと印象に残っていて、今も恐山に行ったことを思い出すとその女性が思い浮かぶんですが、こういうのなんか縁みたいのがあるんかな?
めっちゃとうめいやーん
って、思わず独り言を言ってしまうくらい透明。
宇曽利湖にそそぐ、三途の川。
三途の川がこんなに透明だなんて・・・想像を超えてきた、恐るべし恐山。
奪衣婆と懸衣翁もいました。
三途の川:死んだ者は六文を持っていればそれを払って三途の川を船で渡れます。
しかーし、お金持っていない場合には奪衣婆が代わりに服を剥ぎ取りますよー
これが地獄システムだそうで、よーく考えようーお金は大事だよーってことなんでしょうか。
恐山をあとにして、再び下北半島1周の旅路へ。
特にどこを周ろうという計画もしていなかったので、かなり行き当たりばったり。
ルートを確認する際にネットで見つけた東通村に寄ってみることに。
尻屋崎灯台の周辺で寒立馬が放牧されているとの情報を信じてやってきました。
運がわるいと1頭も見つからないこともあるし、タイミング良ければ群れで歩く姿を見れるということで、宮崎で見たあの光景を期待して!
結果、運が悪かったことをお知らせいたします。
ただ尻屋崎灯台からの眺めはすばらしいので、脱力感は少なかったからよかった(笑)
水平線の丸みと海の青さと空の青さとにはっとさせられます。
天気が良くて良かった・・これで天気が悪くてお馬もいなかった一人不機嫌状態になってしまっていたかも(笑)
下北半島一周ドライブ継続。
ずーっと運転していると足がものすごくむくんでくるので、そろそろ日帰り温泉でも入りたいなぁ・・ということで、下風呂温泉郷でちょっと道草。
「ああ、湯が滲みて来る。本州の北の果ての海っぱたで、雪の降り積る温泉旅館の浴槽に沈んで、俺はいま硫黄の匂いを嗅いでいる。」
作家・井上靖の小説『海峡』の一節にも登場するこの温泉、山と海に挟まれた狭い地域に温泉宿が密集している小さな温泉街です。
下風呂温泉には大湯と新湯という2つの公衆浴場があって、残念ながら大湯は定休日でした。
大湯は入れなかったのでどんな感じかわからないんだけど、新湯は浴槽のビジュアルちっちゃいプールみたいな感じだった(笑)
そしてそんなビジュアルとはうらはらにめちゃくちゃ熱い。
熱すぎて加水しないと3秒くらいしか入れないくらい熱いので、加水したかったんだけど、地元の方が入っていたのでそのまま我慢しながら入ったら体がタコ状態になりました・・・。
熱すぎる温泉にしばらく入っていると、皮膚組織が破壊される音が聞こえてくるような気がしました。ピリピリ、ぺりぺりと。
幻の鉄道路線、現在は観光スポットになっていました。
太平洋戦争のさなか、下北半島突端の大間まで鉄道を敷設する計画があったそうだけど、完成間近になって戦況の悪化&資材不足のため工事は中止。
戦後、予定線として工事再開の日を待ちながらも昭和43年、青函トンネルが津軽半島ルートに決定したのを機に、計画は完全に消えてしまったという歴史があるそうです。
ある意味戦争遺産。
使われる事の無かったプラットホームは改修され休憩所&足湯に。
海峡を眺めながら足湯でほっと一息。
そしてやってきましたよー本州最北端の地、大間!!
本州最北端の岬「大間崎」と北海道との距離わずか17.5kmなので、海の向こうに北海道がばっちり見えました。
本州最北端、遠くに来ちゃったなぁ。
大間といえば、まぐろ!
適当に写真撮ったら映りこんだご家族のお母さんの頭にげんこつ食らわせてるみたいな写真になっちゃいました。
マグロは食べてません。。。
本州最北端の時点で16:00くらい、この日の宿の予約はなっしんぐだし、下北半島の反対側を通って南下することを考えと焦りと疲れがきた。
じゃらんとか楽天トラベルで宿を検索しても、このあたり宿が全然あいてないし、むつ市あたりまで戻らないといけないことが判明・・・・
そんなこんなでむつ市を目指して南下ドライブ。
本当は仏ケ浦という絶景スポットに寄ってみたかったんだけど時間が遅すぎて無理でした・・とても残念。
しかもこのスポットに来るのかなり大変なので、もう二度と来ない可能性が。
疲れたし、残念な気持ちでしばらく仏ケ浦行きの船乗り場でたたずむ。
そしてむつ市内へ。
16:00くらいに大間を出発してむつ市内のホテルに到着したのが21:00くらいでした。
下北半島の左側の道、くねくねしているし細い山道が続くので運転すごい大変だった・・・・
真っ暗な山道を一人で運転しながら、もうこんなことは二度とやるまいと決意したくらい(でもたぶんまたやりそう
ホテルの周辺では偶然にも田名部まつりという盛大なお祭りをしていて、その賑やかな雰囲気の中にいたらちょっと元気になりました。
鮮やかな山車がいくつもあって人も沢山繰り出していました。
あとから調べてみたら下北半島最大のお祭りだそうで、京都祇園の流れを汲んでるらしい。
缶ビール片手に屋台を色々と見て回りました。
とにかく下北半島1完走ドライブやりました!
嗚呼つかれた!