常寂光寺は小倉山の山腹に位置しスるひっそりとした雰囲気の美しいお寺です。安土桃山時代に創建された、日蓮宗の寺院で、本尊には十界大曼陀羅が祀られています。
その静寂で清らかな雰囲気から「常寂光土」に遊ぶかのような趣を感じずにはいられません・・・。
「常寂光土」とは仏教用語で、仏がいる場所や理想の郷を表す言葉であり、この寺院の名前の由来とされています。
仁王門、本堂、妙見堂、そして多宝塔など、それぞれに歴史を感じさせる建物がありますが、この寺院の最大の魅力は何と言ってもその景観です。展望台に登れば、美しい嵯峨野の景色を一望できます。
そこから眺める嵯峨野の景色は絶景で、特に秋には周囲の木々が紅葉し、訪れる価値のある古刹となっています。
山門をくぐると、全山がもみじと桜の老木に覆われ、春の新緑と秋の紅葉は京都でも屈指の美しさ。100年以上の樹齢を持つ楓が200本以上あり、その間に天からの光が差し込む光景は本当に素晴らしいです。
また常寂光寺は、隣の二尊院とともに、藤原定家の山荘「時雨亭」があったと伝えられる場所でもあります。ここでは定家が百人一首を編纂したとされ、石碑や歌碑、そしてお土産のあられまで、百人一首に関するものがいたるところにあります。
京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3