日本一周45日目
日本一周前半戦?東北北海道の旅の最終宿泊地は下呂温泉でした。下呂から自宅の神戸までずずずぃっと運転をして帰ってきました。1週間ほど神戸で過ごしてから日本一周西日本編へ。後半戦の最初の宿泊地は鳥取県の三朝温泉。
三徳山三佛寺投入堂
三朝温泉の近くにある【日本一危険な国宝】と呼ばれている三徳山の投入堂にやってきました。初めて一人旅で三朝温泉に宿泊した際に、この投入堂にいってみよう!とやる気満々でスポーツウェアを着込んで三徳山に向かったんですが、さすがに日本一危険な…一人だと入山ができません。後からきた人の仲間に入れてもらってチームを作るっていうのもできるんですが、その日はしばらく待っても誰も来ず…断念した思ひ出があります。
今回は装備がビーチサンダル&やる気のない日本一周放浪スタイルだったので、投入堂への参拝は見送り。とりあえず遥拝所からお参りをします。以前、訪問した時には、こんなキレイな遥拝所あったかな?
遠くに小さく投入堂が見えました。写真はズームして撮影しましたが、ちゃんと肉眼でも見えます!
三佛寺の由緒は明確ではないそうですが、飛鳥時代の呪術者が花占いのようなものをしたそうな。花弁がこの地に落ちたので、 堂宇を建てて修験の行場にしたといわれているんだって。 三徳山奥の院「投入堂」は役の行者が法力で投入れたとされ、 建立方法については、今もなお謎のまま・・・。
お寺の麓には谷川天狗堂さんがあります。午前中に入山して下山後に天狗堂さんで休憩&ランチって感じが良さそう。豆腐と栃餅が美味しそうや…じゅるり。
三佛寺へのお参りには拝観料が必要です。本堂までの参詣の場合は大人400円。投入堂までの参拝の場合は追加で入山料800円かかります。
参詣受付案内所で投入堂まで行くかどうかを聞かれるので行き先に応じた参拝料を支払います。今回は本堂までの参拝なので400円のお支払いです。
本堂まで行くのも結構大変で長い急な階段が行く手を阻みます。そして夏はめっちゃ暑い…階段をゆっくり登っているだけで汗が滝のように流れ落ちていきます。参拝は紅葉が綺麗で涼しい秋のシーズンがよさそう。
参拝料がかかるのー?じゃぁやめとこうかなって参詣受付案内所で言ってる観光客がいたんやけど、本堂に上るまでにもたくさんのお寺があり見事な提案を見ることもできるので、参拝せずに帰るのはもったいないかと。イメージ的に山形の山寺みたいな構成になっています。
参拝客の靴底に擦られて、すり減ってボコボコになっている階段。たくさんの参拝客の足音を感じずにはいられない。
本堂の前には沙羅双樹。釈迦しゃかが八十歳で入滅したとき、臥床がしょうの四方にあった二本ずつの沙羅の木。 釈迦の入滅を悲しんで、二本のうち一本ずつが枯れたともいい、入滅とともにそれらが白く枯れ変じたとも言われています。
本堂にお参りしている間にも投入堂への参拝客が続々と・・・。平日なのに結構な人数が入山していったので休日はかなり混むのかなぁ?と思いつつ。
やっぱり皆さん、トレッキングスーズ、スポーツウェアや登山スタイルで装備しっかりされていましたね。そして登るぞー!っていうやる気オーラがすごかったです。挑戦しようとしている人の背中は素敵です。私も近いうちに(年内)に登りたいなと沸々とやる気が・・・!
本堂で近いうちにまたカムバックしますと誓いました(笑)でも滑落死亡時もあるって聞いたので、ちゃんと気を引き締めてトライしないとあかんね。
三朝町でよく見かけた【六根清浄】というフレーズ。どういう意味なのかぁ~と調べてみたところ…
すべての迷いから醒めて、心身が清らかになること。また、山参りの修行者や寒参りの人などが、六根のけがれをはらい清めるために唱える文句。 「六根」は、目・耳・鼻・舌・身・意の六つで、迷いのもととなるとされる器官。
日本遺産第一号認定-六根清浄と六感治癒の地-日本一危ない国宝鑑賞「三徳山」と世界屈指のラドン泉「三朝温泉」
六根清浄のためにはまず、三朝温泉に入って身を清め、心を整え、そして翌朝に三徳山に入るのがよいとされているそうで、セットで日本遺産に認定されてる感じなんですね。
百八煩悩転生大念珠を回してみた。静かに念じて念珠を引くとカチカチと玉が落ちる音。煩悩が消えるとよいのだけど…笑
座禅・写経などが体験できる皆成院。 参拝者・登山者が宿泊できる宿坊もあるようです。三徳山というと『投入堂』が絶対的ナンバーワンみたいな感じですが、その投入堂にたどり着くまでに、「皆成院」「正善院」「輪光院」「三佛寺」のお寺があります。その中で三徳山参道の階段を登って最初にあるお寺が「皆成院」。
三朝温泉
日本一周45日目は三朝温泉の『桶屋旅館』に宿泊。チェックイン後にサクッと三朝温泉街を散策してきました。温泉旅館は三徳川の両岸に点在しています。こじんまりとしたお宿は賑やかな温泉本通り沿いに多くて、大型旅館やホテルは川の対岸にあるイメージ。今回宿泊した桶屋旅館さんは対岸側、本通りから10分ほど歩いた場所にあります。
レトロで渋いっ!梶川理髪店さん。10分500円でヘッドスパや美白パックをやっているお店♡湯上がりに立ち寄ったら最高すぎませんか?とりあえず床屋さんということで顔のうぶ毛剃りをしてもらいたいところ。
温泉街の定番、射的場もあります。スマートボウルもあるので一杯引っ掛けて夕食までの時間つぶしにちょうどいいんよねぇ・・
芝居小屋ニューラッキーはかつてストリップ小屋だった建物なんだそう。
てりふり屋という駄菓子屋さん。休憩中みたいでクローズしていました。どうやらおばちゃまが一人でお店番をされているようです。
渋い工芸品のお店もありました。ちょっとお店を覗いてみたんですが、お店の方は不在のようでした…汗
そして数年前に三朝温泉を訪れた際にはなかった新しいお店ができていました!おしゃれなヨーグルト屋さん『三朝温泉の湯あがりヨーグルト専門店 三朝ヨーグルト』
おしゃれな店内でヨーグルトをいただけます!川沿いのカウンター席もあって温泉街ぶらりのひと休みにピッタリ♡店内もインスタ映えする雰囲気で若い女性のお客さん多め。店内で食べることもできるし、テイクアウト、食べ歩きもOK!!
ヨーグルトはなぜか桶に入れてくれます。温泉街だからかな??ヨーグルトも湯上がり感を演出する?
三朝ヨーグルトは鳥取の豊かな自然から作られた”白バラ牛乳”を使用して、ゆっくりと発酵させる三朝ヨーグルト。素材のほんのりとした甘みとすっきりとした味わいを活かし、湯上りにサラッと食べられるヨーグルトなんですって!
ヨーグルトも美味しかったんだけど、このヨーグルトバターサンドクッキーがめちゃくちゃ濃厚なのにスッキリ後味でうまかった~!鳥取県産米粉と自家製ヨーグルト使用しているので罪悪感が多少は軽くなる!?思い出すだけでも口の中が美味しくなってくる(笑)お取り寄せ確定~♡
右より?保守派?の看板は相変わらずありました。この一帯は、三朝温泉の中でなんとも不思議な空気を醸し出しています。初めてくる方はびっくりしちゃうかも。こちらの看板がある敷地は三朝温泉の中でも歴史ある「西藤館」という旅館。今は宿泊はできませんが、三國連太郎さんや写真家の土門拳さんも投宿したことがある旅館なんだとか。
「カムパネルラの館」というギャラリーカフェ。西藤館の近くにあるカフェです。この日は残念ながら休業していましたが、こちらのギャラリーは宮澤賢治とその親友の河本緑石の資料館でもあります。
他にも、様々なカジカガエルの人形を飾ってある「カエル人形館」や「カムパネルラの館」、「藤井酒造」、調理師の剥き物の技法を用い、「高野豆腐」で作られた珍しい彫刻作品を展示している「調刻の館」など、点在していて、三朝は隠れたギャラリー街なんです!
温泉街をブラブラしていたら共同浴場を発見!ひとっ風呂浴びたいなぁ・・・・と思いきや三朝温泉の共同浴場は株湯を除いて組合員専用の浴場となっています。中を窺い知ることはできませんが、なかなかの侘び寂び感を感じます。
温泉街の真ん中あたりにある『登録有形文化財の宿 木屋旅館』さん。
とくかくお風呂が渋くて…しかも源泉かけ流し貸切風呂もあるので、三朝で好きな温泉宿です。三朝・・・いろんな宿に泊まりたくて毎回違う宿を予約しちゃうんだけど、この宿が今のところ一番好きかなぁ…
株湯
公衆浴場・足湯・飲泉場「株湯」は三朝温泉のthe元祖!な温泉です。三朝温泉の起源でもある「株湯」は三朝温泉元祖の湯で別名「元湯」とも呼ばれています。三朝温泉の歴史はここから始まったと言われています。
足湯:8:00~21:00(月曜日のみ10:00~)無料で利用ができる足湯。お湯の温度はちょっと熱めです。お風呂のお湯もめちゃくちゃ熱くて何度も入念に掛け湯をしないと入れない、しかも熱すぎて長湯は絶対無理!他に入浴しているお客さんがいるので加水するのもなぁって感じでした。観光客っぽいお客さんは1分でギブアップしてました(笑)地元のおばあちゃんも湯船にはざぶんと浸かって速攻あがっていたので、この熱さで長湯する人はいない模様。
足湯の内部、なんだか銭湯っぽい作りだったのでもしかしたら昔はここが浴場だったのかも。今の温泉浴場の建物は建て替えられたもので、足湯は昔の浴場の名残っぽかったです。
体を洗いたいとか、汗を流したいっていう感じでなければ足湯で十分な気がしました。どちらにしよ熱くて長くは湯船につかれないんやもん。わたしは三徳山にお参りをして汗ダラダラ過ぎてしんどかったので入浴したけど、浴後はカラダが温まりすぎて余計に汗だらだらになった(笑
こちらは24時間利用可能な飲泉場。世界屈指のラヂウム温泉を無料で汲んで持って帰ることができます。三朝温泉は様々な効能がありますが、その効果を十分に取り入れるためには【普通に入浴する】【湯気を吸う(ホルミシス効果)】【直接飲む】 三朝温泉の旅館では飲泉があるところが少ないので株湯の飲泉場でカラダの中から温泉パワー↑↑
桶屋旅館
日本一周46日目にお世話になったお宿は三朝温泉の桶屋旅館さん。昔ながらの2食付の湯治宿(自炊設備がない湯治宿)です。
旅館の創業は大正2年。桶屋の湯は明治5年の記録があるんだとか。旅館創業以前は桶を作っていたのでその屋号をとって桶屋旅館という名前になったんだって!名前が渋いなぁと思いながら予約させてもらいました(笑)
温泉街の賑やかな通りからは歩いて5分くらいの場所にあります。近くにはお土産品や食べ物&飲み物を購入できるスーパーマーケットもあり結構便利な立地。駐車場は敷地内の屋根付きガレージに2~3台ほど駐車できます。
ちょっと狭いので運転に慣れてないと怖いんですが、宿のご主人が駐車のアシストしてくださったし、チェックアウト後に敷地内から大通りに出る際も誘導してくれたのでありがたかった~(見通しが悪いのでちょっとあぶない)
木造2階、客室は和室8室、定員18人の小さな宿ですが、以前は湯治目的の連泊のお客さんしか受け入れていなかったそうです。コロナ後に一泊のお客さんも受け入れるようになったと、夕食時の常連のお客さんが教えてくれました。もちろん日帰り入浴は不可。
お部屋は日当たりの良いシンプルな和室。
ポットやアメニティ、浴衣など基本的なものは揃っています。畳のいい匂いがする和室に大の字になってうだうだと(笑)
洗面とトイレは共同です。なんだか郷愁を誘うトイレ…平日にお邪魔したので、宿泊客はわたしの他にお仕事で三朝に来ている男性が一人だけ。温泉は終始、独泉でした~!
館内に浴場は2箇所。お風呂の1つは桶屋の源泉で、めずらしい足下湧出の浴槽なんですが、チェックイン後~21時までは男湯なんです。
足元湧出の浴槽に心惹かれて予約したお宿だったので、すぐには入れず残念な気持ちでしたが、こちらの浴場もめっちゃ趣あって渋くてイイっ!
そんな渋くて素敵な佇まいの湯は『新館の湯』その名の通り新館に設えられた浴場で脱衣場はめっちゃ綺麗でした。
新館の湯は三朝町の源泉よりの配湯されているというお湯はちょうどよい温湯。加水なし・加温なし・循環なし・消毒なしの純温泉♡
源泉温度が65度くらいあるんですが、加水していないのにちょうどよい温度なのが不思議だなぁと。配管を通ってくるまでに自然に冷まされているんかなぁ?
他に女性のお客さんがいないからずーっと貸切♡ 皮膚がふやふやになるまで…存分に湯に沈むのだ!お湯も柔らかくてええ感じです。
ホルミシス効果を期待してできるだけなが~く湯に浸かり、蒸気を吸いたくて(笑)
翌日は楽しみにしていた足元湧出の浴場へ。
この足元湧出温泉の女湯の利用時間は、21:00~翌日12:00。男性時間よりも女性時間のほうが長いのでちょっとラッキー!男性が入れるのはチェックイン後~21:00までです。
女将さんいわく、足元湧出の浴槽は熱すぎて入れないので、洗い場で寝っ転がって岩盤浴みたいに過ごしたり、掛け湯をしたり飲泉したりするのがいいよとのことでした。
加水厳禁の張り紙が骨太な源泉宿って感じでよきよき♥
階段を下って浴場に行くパターン。岩手の藤三旅館の白猿の湯とかもこんな造りだったような。この雰囲気…鄙び感、静けさ…最高すぎるやろ~!めっちゃ大好物です。
窓の外は廊下になっています。浴場をぐるーっと囲む形で廊下。朝ご飯前に温泉に入ったんやけど、朝ご飯の準備する宿の方の雰囲気を感じながらの入湯でした。すりガラス越しに人影が映るとちょっとびっくりしちゃったり(笑)
・風呂の周囲が滑りやすいのでご注意してください
・危険ですので浴槽の中の石などを動かさないでください
・体をよく洗ってから入浴してください
・浴槽の中にタオル等を入れないでください
・飲泉の中に手足を入れないでください
温泉の中は正直熱すぎて!!全然入れませんでした。死ぬほどかけ湯をして身体を慣らせば入れるかな?と思いきや、アチョーっ熱いよ熱いよ。とりあえず床に温泉をぶっかけて寝っ転がる岩盤浴スタイルで妥協しましたが、じっとしてるだけなのに汗がダラダラと。これは想像以上に気持ちいいぞ。奥には飲泉用の小さな浴槽?みたいなのがあって、適宜水分補給しながらの温浴タイム。
透明でキラキラなお湯が石の底からぷくぷくと湧き出しています。本当にキラキラで美しいお湯にうっとりです。奇跡の泉ってフレーズが頭に浮かんできちゃうくらいな美しさでした。
お食事は食堂で宿泊者の皆さんと一緒に。と言ってもこの日の宿泊者は私とダンディな紳士のみ。この紳士、三徳山の地質調査をされてるそうで宿の常連さんなんだって!いろいろ興味深いお話をお伺いしつつのご飯。夕食は話が盛り上がりすぎて、写真撮るの忘れた…嗚呼。
詔勅の写真は忘れずに撮影。朝食もそうだけど、夕食も湯治宿ならではって感じのシンプルで健康的なお食事でした。量も多すぎず、少なすぎず女性の私にはちょうどいい感じ。夕食はビール飲みながらつまむ感じで楽しめたのが良かったけど、もりもり食べる男性はちょっと物足りないかもしれません。。
お宿の方はみんなフレンドリーで親切な雰囲気で、過干渉せずほっといてくれる感じだったのでゆっくり湯治を楽しみたい方にはおすすめ!やっぱりこういう宿は最低2泊以上したいっ!
チェックアウトは玄関のかかしさんと、女将さんに見送られて。敷地内の駐車場から道路に出る道の見通しが良くないので、車の誘導もしてくださって笑顔で見送ってくれました。なんかこういうのって後ろ髪引かれる思いというか…絶対また来るぞって思えるんですよね。
三朝温泉の桶屋旅館さん、1泊2食11,000円でした!