国内でも類稀なる泉質を誇る、泉温三十一・二度のぬる湯源泉・榊原温泉。およそ百年もの間、絶やすことなく守り続けてきた源泉は、まさに湯元 榊原舘全てのおもてなしに繋がる源でございます。当館はこの源泉の力を最大限引き出し、その魅力を皆様に五感で存分に感じていただけるよう、「厳選」した五つの魅力をご提供いたします。
三重県津市榊原町5970
湯本榊原館 宿泊記口コミブログ
大学生の頃に宿泊しました。20代前半の頃の話なので、2013年だったでしょうか。
当時はまだ土地勘が無かったり車を持ってなかったりしていたため、バスを乗り継いで向かったのですが、後々に近鉄大阪線で比較的簡単に乗り継ぐ事ができる事に気が付きました(次行く際は、車か近鉄大阪線を利用するつもりです)。大阪線は伊勢中川駅から先、かなり山深い場所を縫う様に走って行くため、これから温泉へ向かうぞ!というワクワク感を更に感じたであろうと思うためです。
温泉周辺は今は大分廃れてしまってはいるものの、青山高原の麓にあたる地域というだけあり、のどかな田舎道が広がっているため、これはこれで味がある様に感じました。
また当時の周辺地域は各スポットで雛人形の展示を行なっており、素朴で可愛らしい人形を、散策しながらいたる所で見学する事が出来ました。雛人形と言えばお大理様とお雛様の夫婦を思い浮かべる方も多いかと思いますが、実はこの地は清少納言が紹介した三大名湯の1つです。そこから「恋煩いを治す湯治場」とされているのですが、それに違わず恋愛成就に効果があるとされる神社もありました。先述したように大きな温泉街の様に目立った観光スポットや人だかりはないのですが、仲間同士でおしゃべりをしつつ、ゆっくり過ごすには丁度良いのかもしれません。実際、仲間内で雑踏に揉まれず、のんびりと地域の散策をする事ができました。
そして、旅行中にお世話になった湯本榊原館は、榊原温泉宿に残る数少ない旅館の1つです。訪れた際は、スタッフの皆様が旅館を大事に管理してらっしゃる事がとても伝わるほど、施設全体が大変綺麗に整えられていました。施設内は絨毯張りとなっており、高級感溢れる作りです。その中で女将さんや若いスタッフの皆様がキビキビと一生懸命に掃除や配膳を取り仕切っていました。
特に若いスタッフの方は、日々勉強という様子で、ベテランスタッフさん達から色々教わって頑張っていらっしゃる事がよく伝わりました。今は立派なスタッフの一員となっている事を願います。
私たちが宿泊したのは旧館だったため、部屋の作りそのものはかなり古いものとなっていたものの、そんな事を感じさせませんでした。配膳されたお料理も、創意工夫がよく凝らされている美しい仕上がりであり、美し国三重の本領が充分すぎるくらい発揮されていたと記憶しています。サービスで食べさせていただいた「まろき」と言うお饅頭も、クセがなく美味しかったです。餡子が苦手な方でも食べやすいのではないかと思います。唯一残念だった事は、温泉宿でおなじみのゲームセンターが閉まっていた事です。折角ならば、温泉でさっぱりした後に少し遊びたかったと思います。
さて、肝心の温泉です。榊原温泉はアルカリ性の冷泉を温めて使用していましたが、なんとビックリ。身体にかければかけるほど、ぬるぬるトロトロとしてくるのです。確かに他の温泉や入浴剤でもとろみがある場合もありますが、今まで入ったお風呂の中でも群を抜いて強いとろみを感じました。最近になって同じ榊原温泉のお湯に入って「化粧水に入ってる感じ!」と興奮しているYouTuberの動画をたまたま視聴したのですが、まさに言い得て妙だと思いました。最早感動するレベルでした。毎日でも入りたくなりましたが、あのレベルで気持ちが良い温泉にはその後出会う事が出来ません。備え付けの温泉入り化粧水の使い心地も抜群でした。まろみスキンローションという商品ですが、現在も販売があるようですので、購入の検討をしてみても良いかもしれないなと思います。
また、帰る前にもロビーで生姜入りの温かい甘酒を振る舞って下さいました。至れり尽くせりお世話になりましたので、いつかまた訪れる機会があれば嬉しいと願うばかりです。