あの瀬戸内寂聴さんも住職を務めていたことのある、岩手県二戸市天台寺。
みちのくの霊山・八葉山天台寺の開山は、奈良時代の神亀5年。
東北の仏教文化の中心地として、歴史を刻む東北屈指の古刹です。
かつては、排仏毀釈と呼ばれる寺院・仏像の破壊運動などにより、御難が続きましたが、昭和62年、僧侶で人気作家の瀬戸内寂聴師が第73代住職として晋山して以降、天台寺を復興へ導きます。
寂聴師の「青空説法」は一躍有名となり、全国から大勢の聴衆を集めています。
地元では、畏敬と愛着を込めて「御山」と呼ばれる天台寺。
参道入口の樹齢1500年といわれる桂の巨木、石段を美しく彩る紫陽花、切株で微笑む小さな地蔵が迎えてくれます。
本堂では、誰をも受け入れるような大らかなお顔の菩薩形坐像に、身も心も癒されるでしょう。
国指定重要文化財のご本尊・聖観音立像のほか、宝物庫には歴史をくぐり抜けた仏像が並んでいます。
春と秋の例大祭は、神輿や神楽が奉納され、賑わいます。
岩手県二戸市浄法寺町御山久保33