できない届かない…愛冠岬
厚岸の代表的な名所である愛冠岬は、『できそうもない困難を乗り越え愛の栄冠を得る』との思いで名づけられました。
原名はアイヌ語でアイ・カップの意で、矢の届かないところから『できない、届かない』という意味も持っています。
厚岸湾に突き出ているこの岬は数十mの断崖上にあり、眼前には海鳥繁殖地として有名な大黒島・小島を、眼下には筑紫恋海岸を望み、勇壮な景色を見ることができます。
周囲は高山植物のダケカンバやエゾマツなどの樹林が自生しており、森林浴に最適なところです。
また、付近には博物館、緑のふるさと公園、道立少年自然の家などの施設があり、ゆっくり散策することもできます。
平成4年は愛冠岬に『愛の鐘ベルアーチ』が完成し、想いをかなえる鐘として訪れる人たちの人気を博しています。
愛冠岬の駐車場
愛冠岬の入口には、大型バス2台と乗用車30台が駐車できる駐車場があります。
そこには、お土産などを販売する愛冠観光サービスセンターも併設されています。
観光サービスセンターは5月1日から10月31日までの間、10時から15時の間に開館しており、月曜日は休館日です。
愛冠岬から望む海岸線
雄大な太平洋に浮かぶ小島・大黒島、筑紫恋海岸や尻羽岬の景色を望むことができ、その眺めは心を癒してくれます。
小島・大黒島
ピリカウタから眺める太平洋の大海原には、小島・大黒島が浮かびます。小島にはかつて学校もありましたが、現在は昆布漁の時期に6軒ほどの漁家が生活しています。一方、大黒島は無人島で、日本有数の海鳥繁殖地として知られ、特にコシジロウミツバメの繁殖地として有名です。海岸部にはゼニガタアザラシが繁殖しており、その可愛らしい姿に癒されます。
大黒島は国の天然記念物および特別鳥獣保護区に指定されているため、上陸には許可が必要です。7月から9月にかけての昆布漁の時期には、400余隻の漁船が小島横のスタートラインから一斉に漁場へ向かう光景が見られ、その迫力は圧巻で他では見られない感動を与えてくれます。