2024年6月中旬~3ヶ月間日本一周の旅に出ます!

中村旅館

中村旅館はこみせ通り目前にある築120年の家庭的なお宿です。温泉はありません。

黒石市浦町1-33
弘南黒石駅より徒歩20分
1泊朝食:6000円~※食事有無により料金は変動。
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黒石市 中村旅館 宿泊記口コミブログ

青森県黒石市は、酸ヶ湯温泉が有名だ。他にも、温湯温泉、落合温泉、青荷温泉などもあり、市内の至るところに温泉がある。
地元の住人も、家のお風呂ではなく、最寄りの温泉を利用しており、なかには、自宅のお風呂が新品状態のお宅もいるほどだ。ちなみに、母の幼なじみがそれにあたる。
秋のりんごの収穫を手伝いがてら、八甲田山の紅葉を見ようと家族で数年ぶりに青森へ帰ったときのことだが、十数年前までは、母の実家へ泊まっていたが、母も祖母も高齢になり、ビジネスホテルを利用するようになり、このときも、宿泊先を探していた。

紅葉シーズンもあり、なかなか空室が見つからず、幾つかあてにしていた銭湯のような温泉も満室で、黒石市観光協会のサイトをおもむろに検索をはじめた。
そのなかから、母の地元である黒石市のこみせ通りの旅館が紹介されており、素泊まり4,300円~とお安いこともあり、即決で問い合わせ、無事に宿泊先を確保。
その宿泊先が、中村旅館といい、観光協会では、築120年の家庭的なお宿として紹介されている。
中村旅館は、こみせ通りの一本裏の裏町にあり、旅館の目の前が駐車場になっている。旅館の外観は、コの字型で、不思議な外観をしている。
門を潜って玄関を入ると、とても静かで、少しひんやりとしており、目の前には、横幅が広く手すりが低い朱い階段があり、ロビーに一際目立つ存在感をはなっている。
玄関、というより、土間。土間の左手は、旅館の経営者の住まいになっているようで、女将さんが迎えてくれた。
朱い階段で2階へあがると踊り場のような広いスペースが。

客室へ案内され、荷物を起き、部屋をぐるりと見渡す。柱に、古びた着物の女性のステッカーがあちらこちらに張ってあり、少し、不気味だ。
他にも、鉄でできた花をモチーフにした飾りのようなものもあり、部屋の奥の襖を開けると廊下がある。
廊下を歩いてみると、2階へあがってきた朱い階段のある広いスペースへ出た。
廊下を戻り部屋へ入り母に話すと「回廊」じゃないか?とのこと。廊下にはひくい手すりがあり、手すりの向こう側に窓がある。
今度は、反対の方向へ廊下を歩いてみると、途中に細い階段があり、夜なのもあり、真っ暗で少し怖かった。
廊下は右にしか曲がれず、この先は、行き止まり。
すべての客室がこの廊下に出られる造りになっている。
不思議な旅館で気になる私と母は、中村旅館の検索をはじめた。
調べたところ、どうやら元遊郭らしい。
明治に開業し遊郭として営業をしていたのだとか。
戦後に、いまの旅館として営業をはじめたそうだ。
黒石に遊郭があったの?と母も驚いていたが、私も驚いた。幼い頃から幾度となく見て歩いてきた黒石市街に、まさか、大人の遊び場があったとは!こみせ通りが、いまで言うところの商店街なのは知っていたが、遊女がいたなんて!
祖父が生きていたら実際の話を聞けたかもしれない。
朱い階段は、顔見世という機能があるらしく、階段の一段一段の幅が狭くて勾配があり、少し登りおりしづらさがある。
私たちが宿泊した部屋は、遊女の部屋で、回廊の窓から外を見ていたとかいないとか。
朱い階段をあがった右手の方は、床が一段高くなっており大広間がある。上位の遊女のお部屋だったらしい。
この日、宿泊していたのは、私たち家族4人だけで、深夜になると静かで少し怖かったが、黒石市自体が、何処もかしこも深夜は、少しホラーだから、安定といえば安定だ。
旅館の一階は、お風呂、トイレ、洗面所、食堂となっている。
お風呂は、シャワー、水道が2つで、浴槽は、ステンレスの一般家庭の浴槽と同じ感じで、温泉ではない。
洗面所もよくある流し。トイレだけは、近代化しており電気、便座共にセンサー付きで綺麗で快適。
旅館に温泉はないが、車で10分の距離に幾つか温泉があるから、それで充分楽しめる。
遊郭なんて見たこともいったこともないから、当時の女の子達を想像したり、本当に妓楼があったんだなあ…と、よい経験ができた宿泊体験だった。
帰りに外観を改めてみてみると、当時の屋号なる看板も残っていた。
陽のあたる時間に見ると、時代を感じる、よい建物で、素敵な旅館に思えた。

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