2024年6月中旬~3ヶ月間日本一周の旅に出ます!

香港旅行記#1

目次

あの重慶マンションに泊まっちゃったのですin香港(1)

旅した日:2015年11月

突然ですが香港の重慶マンションってご存知でしょうか??

重慶大厦(重慶マンション)=チョンキンマンションって読みます。チョンキンっ!!

沢木耕太郎の『深夜特急』がバイブルだってぜっていうバックパッカーさんにはおなじみの例の集合体ビルディングです。

現代の九龍城とか、悪の巣窟とか、とにかくやばそうな噂ばかりが聞こえてくるのビルディングですが、要は安宿の集合体建物。

わたしも『深夜特急』を見て、こんなスリリングな宿に泊まってみたいなぁって10代や20代前半の頃は思っていたけれど、まさかこの歳になって泊まることになるなんて・・・

正直もうそんなにスリリング体験に耐えうる年齢じゃないし泊まりたくなかった(笑)けど泊まることになってしまった香港女一人旅。

かつては、麻薬取引や売春、殺人、エボラ出血熱に感染した疑いのあるアフリカ人観光客が宿泊していた・・・などなど、超ブラックすぎる噂のある重慶マンションに泊まる羽目になってしまったのは、もうひとえにBooking.comというサイトのせいだぁぁぁ!

航空券を予約した際に「この宿がおすすめです」

レコメンド機能にやられちゃいました。

宿泊費6000円くらいの宿で狭いけどこぎれいな部屋の写真を見て、まぁここでいっか的な適当な予約。

はい、私が悪いんです。

香港って物価高いからその辺のアジアのホテル料金の感覚じゃダメだったんですね・・。

しかもBooking.comにはちゃんとしたホテルの場所はマッピングされてなくて、この辺かなぁってところをうろうろすること20分・・・。

ホテルない!ホテルどこー!!

マップはこの重慶マンションの隣をさしてるんだけどなぁ・・・って、もしかして重慶マンションの中の宿なのか!?って気づいて、しばし硬直。

うわぁーまじかー・・・って現実に戻る。

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重慶マンションの入り口には怪しげなインド系の大柄な男性の客引きがめちゃくちゃいっぱい。

「シャチョーサン、ニセモノアルヨ」とか「ケータイアルヨ」とか「ヤド、ヤスイヨ、ヤド、ミテ」って。

たぶん、観光客よりこのインド系の方のほうが多いんじゃないかってくらい。

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↑しかも建物の中、迷路みたいでよくわからん。

3メートル歩くたびに客引きのインド人に「ニセモノ」って声をかけられながら、重慶マンション内をうろうろ・・。

しかも時間は深夜12時の少し前。もうやばい、宿に絶対たどり着けない・・・麻薬~殺人~という言葉が脳裏をよぎり始める。

もう本当にやばいんじゃないかってことで、ちょっと親切そうな(完全に勘)インド人客引きのお兄ちゃんに「この宿どこ!!?どこなのよー!!」ってスマホのホテル情報を見せて、必死な形相で迫ったら、お兄ちゃんびびったらしく親切に教えてくれました(笑)

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重慶マンションはめちゃくちゃ大きくてAブロック~Eブロックに分かれています。

Aブロックはビルの入り口からすぐですごくわかりやすいんだけど、わたしの予約した宿は建物の一番奥にあるDブロック。

インド人のお兄ちゃん、親切にDブロックのエレベーターまで連れてきてくれました。めっちゃいい人!超親切。

そして「気をつけてね~バーイ」と颯爽と去っていった・・・悪い人じゃなくてよかった。

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わたしがBooking.comにレコメンドされてしまったのは「ロシアンホテル」っていうゲストハウス。

香港なのにロシアンホテルなのかよ!しかも隣は「オーストラリアンゲストハウス」。

なんか突っ込みどころ満載なところはスルーして、チェックイン。

ゲストハウスというか、マンションの一室を細かく部屋を区切って貸しているという印象。

部屋の入り口はオートロックになっているので、チェックインするには呼び鈴を押して、お部屋のオーナーさんを呼び出します。

中からはもう既に見慣れてしまったインド系の男性が出てきました。

夜もかなり遅いし「なんだよ、もう寝るんだよ、俺は」的な不機嫌な感じでしたが、「あのー、予約してるんですけどー、遅くなってごめんなさいねー」的な下手な感じでいたら「オケーオケー名前は?」みたいな感じでチェックインできました。

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で、お部屋こんな感じ。めっちゃ狭い。

けど想像してたより割とマシ。シーツとかタオルとか清潔だったし、一応、窓もありました。

重慶マンションの安宿で窓がある部屋はめずらしいみたい。

わたしの情報はもはや『深夜特急』しかないから、シーツは汚くて、南京虫がいて、エアコンはもちろんなくて、シャワーはぶっ壊れている、トイレも詰まっちゃって悪臭が・・・みたいな部屋を想像していたけど、全然いける。

というか、普通(でもなかったけど・・感覚が既に麻痺してる)

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まぁ、確かに『深夜特急』の時の部屋って1泊1000円とかそんな感じだったもんなぁ・・。

私が泊まった部屋は重慶マンション内ではスイートルーム級だったのかもしれない(笑)

アメニティもバスタオル、フェイスタオル、歯ブラシ、ティッシュ、DrinkingWaterなど重慶スイート(笑)

2泊したんだけど、ちゃんとシーツ交換とお掃除もしてくれてました。重慶スイート(笑)

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シャワールーム兼トイレ。

いや、違うな。

トイレにシャワーがついてる仕様といったほうが正しい。

しかも、この水洗トイレ、なぜかタンクに自力で水を貯めないといけないようになっていました。

なんでー!?

用を足す前にシャワーでタンクに水をじゃーっと貯めます。5分くらいかかる。

隣の部屋の人がトイレを使うとなぜかわたしの部屋のトイレの水が流れるという怪奇現象のおまけ付(笑)

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ちなみに重慶マンションの両替所はレートが良いらしく有名なようです。

でも建物内で日本人っぽい人見かけなかったから、そんなに有名じゃないのかな?

最初はものすごくビビッて、生きて帰れないかも・・・と思っていた重慶マンションも、2日くらい泊まったら結構普通の場所だなっていう感じです。

インド人の多さと薄暗さと汚さと構造の複雑さと”イメージ”が恐怖心をあおっているような気が。

女一人でも問題はなさそうです。(最低限の警戒心と用心は必要だと思うけど)

役に立つかどうかはわからないけど、女性でわたしも重慶マンションに泊まってみたい!!という方のためのアドバイスとしては・・

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A棟~E棟、A→Eの順でA棟が一番安全そう&セキュリティが行き届いていそうです。

A棟のエレベーターは建物の入り口からすぐの場所にあり、しかも常にガードマンらしき人がいて、旅行客が客引きとか変な人に絡まれていたら助けてくれるっぽかったです。

わたしが泊まったD棟はガードマンはいませんでした。

しかも奥まっているので人通りも少なくて、何かあってもすぐには助けてもらえなさそう。

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あと階数が低い宿のほうがいいのかな?と思いました。

私が宿泊した宿が16階にあって、グランドフロアからは満員のエレベーターなんだけど、各階でどんどん人が降りていって最後は男性と2人きりになるシーンとかもあって、ちょっと怖いなと思ったので。

この建物で火事があったら上階にいたら絶対逃げられないんだろうな・・とも感じた。

非常階段はぜったいに使わないほうがいいです。昼も夜も。

観光から戻ってきて、間違えて宿の階数の1つ下で降りてしまった時に1階分だし、非常階段でいっか・・と非常階段を覗いて見たら、なんか明らかに様子がおかしい(ラリってるのか?わからんけど)人がいて、あ、やばいなと。

ゲストハウスの人に聞いたら、非常階段なんって僕達住人でも使わないよ!危ないもん!とのことでした。

だったら教えてくれよ!という感じですが、身をもって経験とはこういうことを言うのかも。

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ちなみにさっきから私が連呼してる『深夜特急』の撮影が行われたホテルは、Bブロックにある『快楽招待所(快樂招待所 / 快乐招待所、Happy Guest House』。

うーん、今度泊まってみたいなぁ・・とちょっと重慶マンション、クセになりそうです。

他にも『恋する惑星』の映画の舞台としても有名らしい(見てないけど)

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私が泊まった宿の窓からはこんな風景。火事になったら絶対非難できないだろうなぁってこれを見て思った。

洗濯物が干してあったり、隣の部屋の様子が丸見えだったりと、かなりの生活感。むせるような生活感を感じることができました。

1日目はこんな宿はやだなぁ・・怖いなぁ・・汚いしなぁ・・って思ってたけど、2日目の晩には既に快適空間。

あと1週間は暮らせるわぁ~ってノリになってました(笑)適応能力すごいな、わたし。

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吹き抜けはこんな感じ。汚い。廃墟っぽい。

今回、思いがけず昔憧れ(といっていいのかわからんが)だった安宿に宿泊できて、昔見ていた夢が叶ってよかったです(すっかり忘れていた夢だけど・・・)

プチ沢木耕太郎体験ができてよかったです。

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あの重慶マンションに泊まっちゃったのですin香港(2)につづく・・・・・

深夜特急おもしろいよ!

アパートの部屋を整理し、引出しの中の一円硬貨までかき集め、千五百ドルのトラベラーズ・チェックと四百ドルの現金を作ると、私は仕事をすべて放擲して旅に出た……

恋する惑星は見てみたい!

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