南丹市園部町の南西部、標高500メートルの高原に位置する、るり渓。その清流と両岸の自然林がつくり出す繊細な景観は、四季をとおして観光やレジャーに訪れる人々を楽しませています。るり渓は、園部川が高原の斜面を侵食してできた長さ4キロメートルの渓谷です。上流部は花崗岩、下流部は石英粗面岩からなっていて、清流に点在する個性豊かな岩や滝、深淵が、景観のアクセントとなっています。特に見どころをピックアップした「るり渓十二勝」にはそれぞれに玉走盤(ぎょくそうばん)や双龍渕(そうりゅうえん)等の特徴のある名前がつけられ、その印象を強めます。両岸は広葉樹やアカマツが四季折々の色彩を添え、清洌な川のなかからは時折、カジカの美声が聞こえます。特別天然記念物のオオサンショウウオも生息しています。
最上流部には人造湖「通天湖」をはじめ観光レクリエーション施設が整備され、休日には近郊からレジャーに訪れる人で賑わいます。
渓谷の主要部は、昭和7年に名勝に指定されました。